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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
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みなさんこんばんは!
今日は歯の痛みの話しです。
痛みの原因が、歯以外からくることもあるということです。

1. 「非歯原性歯痛」と「歯原性歯痛」
歯科医院を受診する動機の最も多いものは「痛み」と思われます。
お口の中や周囲に起こる「痛み」。
激しい痛みは「一刻も早く取り除いてもらいたい」と思いますし、たとえ軽い痛みであっても、何となく不安になってくるものです。
これらの痛みの多くは、歯が原因となる歯痛であり、「歯原性歯痛」と呼ばれます。歯原性歯痛は、歯の中の神経(歯髄)や歯の周りの歯を支える組織(歯周組織)が原因となる痛みであり、歯科医師による歯科の治療によってのみ治まる痛みといってもよいでしょう。
「歯原性歯痛」は「侵害受容性疼痛」ともいわれます。
受診される患者さんも、この痛みには歯の治療が必要だと思われるかもしれませんが、必ずしもそうではないことがあります。
それが「非歯原性歯痛」です。

(1)非歯原性歯痛の分類
非歯原性歯痛には、その原因により多くの分類があります。
1.筋・筋膜性歯痛
2.神経障害性歯痛
3.神経血管性歯痛
4.上顎洞性歯痛
5.心臓性歯痛
6.精神疾患または心理社会的要因による歯痛
7.特発性歯痛(非定型歯痛を含む)
8.その他さまざまな疾患により生じる歯痛
原因が異なれば治療法も異なってきます。
またこれらの非歯原性歯痛は、「歯を治療しても良くならない痛み」、でもあります。
患者さんに、「歯が原因ではない歯痛がある」という知識がないと、「歯の痛みで歯医者に行ったのに、歯の治療をしてくれない」といった不満が生じることがあります。
是非「非歯原性歯痛」というものがある、ということだけでも知っておいていただきたいと思います。

非歯原性歯痛を歯原性として治療すると
もし非歯原性歯痛を、歯が原因の「歯原性」として治療にとりかかるとどうなるでしょうか?
歯の治療は痛み本来の原因除去とはならないため、痛みは解消されません。非歯原性歯痛の中には、ときどき痛くない期間があり周期的に生じるものもあるため、たまたま痛くない期間に歯の治療を行った場合は、歯の治療で良くなったように見えてしまいます。
どちらにしても、痛みが続くので、さらに歯の治療を続ける状況になります。
歯の治療には、歯を削ったり、神経(歯髄)を取り去ったり、また歯そのものを抜く抜歯など、行うと元に戻れない治療があります。
もちろん、お口の中で失われたものは人工物で補うことができる訳ですが、結果的に自分の身体の一部を失わないためにも、痛みに対する慎重な対応をしていく必要性があると考えられるようです。