みなさんこんにちは!
今日は骨粗鬆症やがん治療などに使われるお薬の話です。
骨を強くする薬による口の副作用
がんが骨に転移した時の治療の一つに、転移した部分の骨折などを予防し、痛みを和らげるために、骨を強くする薬剤(ビスフォスフォネート製剤や抗ランクル抗体といった、骨修飾薬と呼ばれる薬)を使用することがあります。
この骨修飾薬を長い期間使用すると、顎骨壊死(顎の骨が腐る)という重症な副作用が起きることがあります。
この副作用の起こる割合は1~2%程度と決して高くはないのですが、もし起こってしまうと痛みで食事や会話を妨げる上、治療に苦労することが多いため、起きないように予防することがとても重要です。
顎骨壊死の副作用は、口の衛生状態が悪く細菌が多いと起きやすく、また歯を抜いた傷から起きることが多いです。
予防には骨修飾薬を使い始める前に必ず歯科を受診し、問題のある歯はあらかじめ抜歯をしておくこと、口を清潔に保つための衛生指導(歯ブラシ指導など)を受けておくこと、また投与中も口の衛生状態に気を配り、薬剤使用後は抜歯をできるだけ行わないことが大切です。
お口の中にはたくさんの菌がいます。
その菌はセルフケア(ご自身での歯磨き)で管理できます。
定期的な歯科のチェックやケアを行うことが必要です。