誤嚥性肺炎とは
食べ物が食道ではなく気管に入ってしまった場合、通常はむせて気管から排出する反射機能が働きます。
しかし、この機能が鈍ってしまうと、気管に入り込んでしまった食べ物を排出できず、結果として肺炎を起こすことがあります。
このように、食べ物や唾液などが、気管に入ってしまうことを誤嚥(ごえん)といい、誤嚥が原因で起こる肺炎を誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)といいます。
食べていなくても誤嚥性肺炎になってしまうこともあります。
口を使わず、胃に直接チューブを入れて栄養物を送り込む(経管栄養)状態の方でも、誤嚥性肺炎になることがあります。睡眠中などに、唾液や異物が気管に入り(不顕性誤嚥※)、誤嚥性肺炎を起こすことがあります。
不顕性誤嚥(ふけんせいごえん)とは
通常は誤嚥するとむせると考えますが、誤嚥してもむせなかったり呼吸苦が起こらないなど誤嚥の徴候が捉えられないこともあり、これを不顕性誤嚥といいます。健常者でも睡眠中に無自覚に唾液などを誤嚥しているとされています。