斑状歯とは歯のエナメル質形成期(お母さんのおなかの中、妊娠6ヶ月~5歳ごろにかけて)に過剰なフッ素を長期的に摂取することによりおこります。
状態としては、歯のエナメル質が白くにごって見える状態で歯に左右対称にみられ、水平的な縞模様が多いこと(歯の形成期に起こる症状であるので石灰形成線に沿って症状が出やすい)、奥歯(第2大臼歯)やその手前の歯(小臼歯)が影響を受けることが多く、次いで上の前歯にも見られます。
褐色、黒褐色を伴うこともあります。
エナメル質が作られる時期にフッ化物を含む飲料水を継続的に長期摂取することで起こりやすい石灰化不全です。
歯の石灰化が終わる6歳以降にいくらフッ素を摂取したとしても斑状歯はまずおこりません。
フッ素濃度の高い飲料水を継続的に摂取することで起こりやすいとされていますが、現在日本では上水道にフッ素を入れている地域はなく、フッ素濃度が高い井戸水を飲料水にしていると発症しやすいといわれています。