こんにちは。歯科衛生士の田原です。
突然ですが、皆さん唾液の役割を知っていますか?
唾液の役割と言われて思い浮かべることと言えば、
中学生の頃にならった、アミラーゼでしょうか?唾液の中に含まれる消化酵素ですね。
我々が通った、歯科衛生士の学校では、お口にかかわることを学ぶ中で、唾液についても学習しました。
ここでは皆さんに、唾液に役割についてお伝えしていきます。
唾液は主に、耳下腺、顎下腺、舌下腺という3つの大きな唾液腺から出ております。
成人では、1日に1000~1500mlほど分泌されます。
唾液の役割は、主に5つほどあります。
- 自浄作用
- 消化作用
- 殺菌作用
- 緩衝作用
- 再石灰化作用
1.自浄作用
自浄作用とは言葉通り、自分のおくちの中をきれいに掃除してくれるという意味です。
唾液があることによって、歯の表面が食べかすを洗い流す作用があります。
2.消化作用
消化はアミラーゼという消化酵素によってでんぷんを分解する作用があります。このおかげで胃腸での消化を助けることができます
3.殺菌作用
唾液の中に含まれるリゾチームやラクトフェリンなどの抗菌成分が含まれています。このおかげで、細菌がからだの中に侵入するのを防いでくれます。
4.緩衝作用
食べ物を食べるたびに、口の中のPHが酸性に傾きます。
これは、虫歯菌が口の中に入ってきた砂糖を餌にして、酸を出すからです。
口の中が常に酸性の状態だと歯に穴が開いて虫歯になります。そこで、唾液があることによって、このPHを中和させる作用があります。
5.再石灰化作用
まだ虫歯ではないけど、虫歯になりやすそうな歯があるよって歯医者さんから言われたことがありますか?
虫歯一歩手前の歯であって、まだ歯に穴が開いていないということでしょう。
穴が開く一歩手前の歯はとても脆いです。歯の質が脆くなっているので、そこだけ歯の表面の色味が白っぽくなっていたりします。
唾液に含まれる再石灰化作用で、カルシウムやリン酸といった無機物成分が、この質の悪い歯の表面をもとに戻してくれます。
これを再石灰化作用といいます。
唾液にはこのように、体を健康から守るために、いろんな働きがあります。
唾液が少なくなれば、虫歯になりやすくなりますし、消化作用があるので、胃腸にも負担がきてしまったり、お口の中を清潔に保つことができません。
食事をしていても、口の中がぱさぱさだとごはんがおいしくありませんよね?
唾液が少なくなったと思ったら、一度歯医者へ足を運んでみてください。
唾液線マッサージや、改善方法についてお伝え出来ます。
唾液だけではなくお口のことでお悩みがありましたら、ぜひご相談ください。