入れ歯は体の一部です。
2022.02.23
こんにちは、さこだ歯科の歯科衛生士です。
みなさんはどんな風なイメージを入れ歯に持っていますか?
年寄りがつけるものというイメージがある入れ歯ですが、案外身近なものなのです。
歯がなくなる原因には転んで歯をぶつけたり、ボールがぶつかって歯が折れたり、事故で歯を失ってしまうことも少なくありません。
当然そういった事故は年齢を問わずに遭遇してしまいます。
なので私は常にもし入れ歯になったらとシミュレーションをして、慣れなくても毎日真面目に装着して早く慣れようと思っています。
入れ歯というと絵に描いたようなすべての歯がズラッと並んだ総入れ歯を連想しますが、全ての歯を一気に無くすという機会はそんなにないので、だいたい入れ歯の始めは部分入れ歯になります。
1本か2本無くなって隙間ができた所にその人にあった部分入れ歯を作って入れるのですが、取り外しができる分、異物で不慣れなものですからどうしてもつけなくなってしまいがちです。
そうなると噛む力が弱くなり、噛むことで歯から伝達する刺激がなくなリます。
また顎を動かす噛むことに関する筋肉の一つに側頭筋というのがあります、噛んだ時にこめかみがぷくぷくと動きますが、脳に近い場所にある大きな筋肉です。
しっかり噛むことで側頭筋がよく動き脳に血流をもたらします。
これが歯がなくなってしっかり咬めないと、脳への刺激も血流もなくなり脳が活性化しにくくなります。
それだけではありません、歯が抜けた隙間に隣の歯が地盤が崩れた木のように倒れてまともに咬めなくなってしまうのです。
最初は一本の歯の喪失ですが、そこを「入れ歯めんどくさい」で入れ歯を入れるのをサボってしまうとお口の構造がどんどん崩れてしますのです。
歯を失った時の選択肢は入れ歯だけではないので、「めんどくさそう、無理」と思う方はインプラントやブリッジという選択肢もあります。
ただ入れ歯は自分の体が失った機能を補うもの、例えば車椅子や義足などもそうですが、そう考えるとちょっとかっこいいものと思えるかもしれません。