歯と唾液の関係
2021.09.24
みなさんこんにちは!歯科技工士の吉満です。
今回は唾液についてお話しをさせていただきたいと思います。
私たちの体は、一日に約1リットル〜1.5リットルほどの唾液を作り出します。
唾液は口内にある「唾液腺」からでてきます。
唾液の90%は大唾液腺(耳下腺・顎下線・舌下腺)から出されます。
唾液の役割としては、食べ物を柔らかくし食べやすくし、食べ物に含まれるデンプンを唾液中のアミラーゼという酵素が分解する(消火作用)などが一般的です。しかし、唾液の役割はそれだけではありません。唾液は歯にとっても、大切な役割があります。
普段、口の中はほぼ中性です。しかし飲食をすると、食べ物に含まれる酸や菌が出す酸により口の中が酸性に傾きます。口の中が酸性になると、歯の表面が溶かされてしまいます(脱灰)。
ここで活躍するのが唾液です!
唾液には酸性に傾いた口の中を中性に戻す「緩衝作用」があります。この作用が高いと酸性である時間が短くなるため虫歯になりにくくなります。
また、溶けてしまった歯の表面を再形成する「再石灰化」という作用もあります。
唾液に含まれるカルシウムイオンとリン酸イオンが、溶け出した歯の表面を修復してくれます。
唾液の量は虫歯の成りやすさと深く関わりがあり、唾液量を増やすことにで虫歯を予防することにもつながります。
唾液の量を増やす方法は主に4つあります。
・よく噛む
飲み物で流し込んでしまいがちですが、噛むことにより唾液出され自然と飲み込みやすくなります。また、ガムを噛むのもおすすめです。
・適切な水分補給
身体の水分量が減ってしまうと唾液の量も減少してしまうため、水分(お茶や水)を取ることを心掛けるのが大切です。
・鼻呼吸をする
口で空気を吸い込んでしまうと口が乾燥してしまうため、鼻での呼吸を意識する。
(歯並びの影響でおこる場合は矯正治療が必要です)
・リラックスする
リラックスすることで副交感神経を高めることができ、唾液の分泌を促すことができます。
これらのことを心掛け、普段の生活で虫歯になりにくい口の中にして行けたらいいですね!