歯科麻酔ってたくさんあるよ
2023.09.21
皆さんこんにちは。診療放射線技師の日浅です。
今回は、歯医者さんで行っている麻酔についてお話していきます。
みなさんは、幼いころにむし歯治療をした際、痛みがあったり、怖いと思っていた方もいるかもしれません。大人になるにつれて、その記憶が無くなる人もいれば、その記憶がトラウマになり、歯医者に通うことが難しい「歯科恐怖症」になる方もいると思います。「歯科恐怖症」でない方でも、治療が少しでも痛みを感じてしまうと、「行きたくないな~」「次も痛いのかな~」など、不安になる方も多いと思います。
「痛み」や「不安」を軽減させて、安心して治療を受けることで、苦手を克服する方法があります。それが「歯科麻酔」です。
「歯科麻酔」には大きく分けて、局所麻酔法・精神鎮静法・全身麻酔法があります。
初めに局所麻酔法についてです。局所麻酔法には、表面麻酔法・浸潤麻酔法・伝達麻酔法の3つがあります。
・一般的に歯医者さんで「今日は麻酔をして治療します」の時に使用する麻酔です。皆さんがイメージしている麻酔は「浸潤麻酔法」のことで、注射器を用いて歯茎に薬を入れていく方法です。注射を行うので当院では、表面麻酔(歯茎の表面を麻酔して、注射の痛みを軽減する)を行ってから、浸潤麻酔法を行います。表面麻酔は、乳歯の抜歯やお手入れの際にお痛みが出やすいか方にも用いたりする、浸潤性の低い麻酔法になっています。伝達麻酔は、麻酔が効きにくい下の歯などの治療などに用います。
次に精神鎮静法は、吸入鎮静法(笑気麻酔)・静脈内鎮静法(セデーション)の2つがあります。
・吸入鎮静法は、「笑気」と呼ばれる麻酔ガスを吸入して不安感や恐怖心を軽減させ、リラックスした状態にするものです。高濃度の酸素を同時に流しているため、体内に問題がなく、安全な状態で治療を受けることができます。また、呼気によって体外に排出されるため、お子様や疾患のある患者様も安心してご使用いただけるものです。
・静脈内鎮静法は、血管内に笑気より高い効果のある鎮静薬注入する方法で、十分な効果を必要とするインプラントのオペや親知らずの抜歯などに用いられることが多いです。笑気と比べ、強い効果が得られる反面、安全に行うために設備と技術が必要になります。静脈内鎮静法を使用する前に、問診・注意事項の説明(服用薬の確認や食事の制限)などを行います。処置を行う際は、心電図や血圧計などを装着しながら行っていきます。処置中は安全性を高めるため酸素を吸入しながら、血管内にお薬を入れていきます。処置終了後は意識がはっきりと戻る(個人差あり)まで運転などは避けていただく形になります。
最後に全身麻酔になります。
全身麻酔は、専門の先生「歯科麻酔科医(歯科医)」と呼ばれる高度なトレーニングを受けた一部の先生の先生のみが行うことができる処置になります。静脈内鎮静法とは違い、呼吸のコントロールもご自身では難しい為、呼吸のコントロールも行っていく必要があるため、設備も必要になります。重度の歯科恐怖症の方やインプラント等の外科処置、矯正での骨切りなどで用いられることが多いです。入院がなくても行うことが可能です。
当院では、歯科麻酔科医が在籍してますので、ご相談などありましたら、近くのスタッフにお声掛けください。
鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
診療放射線技師 日浅