気をつけたい、お子さんのむし歯
2023.05.25
皆さん、こんにちは。
新年度となり早や2か月が経過しようとしております。
私も学童や学生の頃、今の時期に学校で歯科健診を受けたことを懐かしく思い出します。
さて今回は小児のむし歯についてお話しさせていただきたく思います。
「小児のむし歯」としてまず連想するのは「乳歯のむし歯」ではないでしょうか。
乳歯のむし歯は永久歯のむし歯といくつか異なる特徴があります。それは「進行が速い」ということです。
ではなぜ乳歯のむし歯は進行が速いのでしょうか。
それは乳歯と永久歯は構造が異なるからです。
乳歯、永久歯ともに歯の外層にエナメル質、その内側の層に象牙質という構造があります。それらは無機物の結晶、有機物、水分等で構成されております。
結晶の本質的な構造は乳歯と永久歯は同じでありますが、結晶の粒の大きさが乳歯の方は若干小さく、結晶の集合体の表面積が大きくなります。
このため、酸(細菌の産生する酸など)にさらされると反応しやすく溶けやすいといえます。
さらに、乳歯の方が気孔の含有率が高く、エナメル質、象牙質の厚さは永久歯の半分程度です。
以上のような理由のため乳歯のむし歯は永久歯のむし歯より進行が速くなってしまうのです。
お子さんのむし歯予防のために、歯みがきの後の大人の方の仕上げみがき、歯ブラシの他にフロスの使用や歯医者での検診、フッ素塗布などが大切になります。
また、生えて間もない永久歯もむし歯になりやすいといわれています。
お子さんの年齢に関わらず、お子さんの歯とお口の健康にはどうかお気をつけくださいm(_ _)m