病気があっても食事できる?
2022.02.18
こんにちは!歯科衛生士の太田です。
今月は県外の附属病院で摂食・嚥下の研修に行って参りました。
テーマは「入れ歯」ということで、全身の疾患(病気)に関連するPAP(舌接触補助床)についてお話したいと思います。
入れ歯はむし歯や歯周病によって歯を失ってしまったところを補うものですが、入れ歯は舌や嚥下(飲み込む)機能と関係があるのをご存知ですか?
舌は味覚を感じるのはもちろんですが、食べ物を喉の奥まで送り込むという働きもあります。
舌で食べ物を送り込み、飲み込むまでが嚥下の働きです。
健康な人は当たり前に嚥下できるのですが、脳血管疾患や神経系疾患などによって舌の可動域が狭くなり、嚥下障害を起こすことがあります。
疾患があっても食べ物をうまく喉の奥に送り込むために使用するのが、PAP(舌接触補助床)という入れ歯になります。
通常の入れ歯と違い、上顎のピンクのプラスチックの部分が分厚く作ることで、舌の可動域が少なく運動障害があっても食べ物を喉の奥に送り込みやすくなるのが特徴です。
そのような入れ歯を使い、日常生活の食事のリハビリができるのです。
私たち歯科衛生士は、舌の訓練や口腔ケアを行いながらPAPを使って嚥下機能の向上を目指しています。
一人ひとりにあったアプローチをしっかりしていき、少しでも食事がとれるようになればいいなと思っています。