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虫歯のルームツアー

2024.01.24

こんにちは。

今日は特に寒いので自分をスモールライトで1ミクロンくらいにして、虫歯の穴の中のルームツアーをしたいと思います!

この虫歯の家主は20歳の大学生です。わりと甘いものが好きで、居酒屋のバイトも忙しいので歯磨きをしないで寝ることもたびたびあるそうです!

ますば玄関からです、お邪魔しまーす。あら、足元がネバネバします、ちょっと足がくっついてしまいますね。

「これはグルカンっていう物質ですね。砂糖を原料にしてネバネバするモノを出して、自分たちがツルツルの歯の表面にこびりつくんです。自分たちの家づくりのきっかけになります」

あ、虫歯を建築中のミュータンス菌ですね、お疲れ様です。

こうやって虫歯の穴を作るきっかけを作るんですねー、なるほどですー。

ちなみにどうやってこんな硬い歯に穴を開けるんですか??

「家主が摂取する炭水化物(主に砂糖)を自分たちもいただいて食べるんですよ、それを消化して酸という形で排泄するんですね、その酸で歯が溶けて穴が開きます。努力の賜物です。

歯磨きとかフロスでせっかくこびりついたのに掃除されたらたまったもんじゃないです。」

まあ、虫歯を作るのも大変なんですね、ていうかこの虫歯の壁って全部排泄物なんですか?うわー。

でも今日はルームツアーなので部屋の奥に行ってみます!

あら、虫歯の穴の奥の方にはまた別の菌がいますね。

「あ、うちらはラクトバチラス菌っていいます、ミュータンス以上に砂糖が好きでねー。砂糖さえ供給してもらったらめっちゃ酸作りますよ!」

そうなんですね、甘党なんですね!

「この家主はエナジードリンクでエナジー摂るタイプなんで、あれ砂糖多いでしょ?

めっちゃ助かってます!

入り口よりここって壁が柔らかいでしょ?

これ硬いエナメル質を通り過ぎて象牙質の部屋なんですよ。柔らかいので酸で溶かすのも捗ります。

あともう少しすれば神経の部屋まで穴が貫通するかな。」

そうなんですね!仕事熱心ですね!尊敬します。

でも、神経まで穴を貫通させたら家主が痛みで虫歯に気づいて歯医者に行っちゃうんじゃないですか?

「・・・・!そこまで考えてなかったですね。

でも、砂糖が供給されたらうちらは酸を作るしかないんで・・」

なんだか切ないですね。

「家主が歯医者に行くのをズルズル先延ばししてくれるのを祈るだけです」

神経まで感染すると虫歯の治療が大掛かりになるし、神経抜かないといけなくなるから家主の大学生は歯医者さんに早く行って欲しいものです。

口の中っていろんな菌が住んでますからね、それぞれいい事をしたり悪い事をしたり様々です。

なるべく良い菌に住んで欲しいものです。

ではルームツアー終わりまーす。

 

鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
歯科衛生士 藤井

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