2:6:2の法則
2024.11.16
こんにちは、さこだ歯科の衛生士です。
今この文章を明治プロビオヨーグルトLG21という胃の負担をやわらげてくれる細菌の入っているドリンクを飲みながら書いています。
私はこう見えてバクテリアセラピストという肩書を持っていまして、微生物の中でも体内に住む細菌の事をちょっと勉強していたので、自分の体内にいる細菌や、自分が体内に接種する細菌について少しだけ人より意識することが多いです。
まあ、よく聞く話ですが人の身体には多くの細菌が住んでいます。1000種類以上、100兆個とも言われています。
1匹が1円持ってきてくれたら100兆円です、ちょっとした国家予算になりますね。
また、この100兆匹の細菌のうち、人体にとって良い働きをする善玉菌、どちらでもない日和見(ひよりみ)菌、人体に望ましくない働きをする悪玉菌がいて、その割合は善玉菌2:日和見菌6:悪玉菌2の2:6:2のバランスで住んでいて、理想的なバランスは善玉菌2:日和見菌7:悪玉菌1だそうです。
これは蟻の世界でも言えるみたいで、良く働いてグループを引っ張る蟻2割、「まあ、言われた事ならちゃんとやりますけど」な蟻6割、「なるべく働かずに1日やり過ごすぜ」な蟻2割だそうです。
重要なのは大多数を占める日和見グループは文字通り日和見的な行動をするので、頑張ってる蟻達がキラキラして見えて、集団の中でイニシアチブを取れば日和見菌達も「頑張って働こう!私は何をすればいいですか??」みたいなモチベーション上げ上げ、生産性爆上げ集団になるのですが、悪玉グループが優勢になると「なんか一生懸命働いてもらバカバカしいし、最低限の働きで一日過ごせたらいいや」となり、活気のない生産性の低い斜陽グループとなってしまいます。
これが体内でも細菌によって起きるわけですね。
人体の中でも腸に1番細菌が多く住んでいます。その次は口腔内です。
他にも胃など消化器官に細菌は多く住んでいます。
その細菌達が良い働きをしてるか、悪い菌に引っ張られているかで体調やメンタルの良し悪しまでは決まるというのですから細菌は侮れません。
人間の身体は口から咽頭、食道、胃、小腸、大腸、肛門と一つの穴が貫いています、ちくわみたいなものです。
そのちくわの穴の入り口は口になるわけですが、当然口の中の細菌達が悪玉菌優勢ならそのまま流れて消化器や腸の細菌達も悪玉菌優勢になり、口腔内の細菌の構成と腸の細菌の構成は比例すると言われています。
口腔内の細菌は何もしないで放っておくとどんどん悪質化していきます。
古いキムチがど酸っぱくなるのはキムチの乳酸菌がどんどん発酵していくからです。
口の中の細菌も古い細菌は内毒素という炎症を起こさせる原因物質を出して体内に潜り込んでいきます。
キムチのように発酵もするので口臭も強くなります。
当然全身にもまわっていきますよね。
そうなると必要なのが定期的なメンテナンスになります。
歯周ポケット内に潜ベテランのやり手悪玉菌を追い出してしまえば口腔内の一時的な安定が得られます。
また放っておくと細菌が古くなって悪質化するので健康で機嫌良く過ごしたいのであれば最低でも3ヶ月に一回はポケット内のお掃除が必要になります。
私も2ヶ月に一度メンテナンスをしてもらっています。
今の口腔内を維持できて、機嫌良く過ごせたらいいなと思っています。
鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
歯科衛生士 藤井