交叉咬合にはどんな治療法があるの?
交叉咬合では矯正治療で改善できるケースと、外科手術が必要になるケースがあります。
小児であれば悪い癖を取り除き、顎の発育をコントロールしていきます。
成人で軽度の交叉咬合であれば矯正治療で改善することができます。
成人でも歯の位置によっては多少歯列を拡大できるケースがあるため、まず拡大装置と言われる矯正器具を用いてから歯を並べていきます。
重度の交叉咬合では矯正治療だけでは改善できないので外科手術が必要になります。
拡大装置といわれる装置で交叉咬合に用いるものは次のものがあります。
(1)急速拡大装置
上顎の歯列の幅を広げるために用いる装置で、固定式になります。
金属製のバンドでしっかり歯に固定し、強い力で中から広げていきます。
上顎は元々左右の骨が縫合している(正中口蓋縫合)ので、この縫合部分を広げることで上顎の歯列を拡大することができます。
成人では限られますが、正中口蓋縫合が広がる思秋期までは使用することができます。
(2)クワドへリックス
急速拡大装置と異なり、弱い力で歯を傾斜させスペースを確保する装置です。
縫合部を拡大させるわけではないので、年齢は関係なく使用することができます。
固定式と可撤式があり、ワイヤーに4つ(クワド)の螺旋(ヘリックス)があることが特
徴です。