矯正治療において小児矯正は第1期治療と呼ばれます。
早ければ3歳頃から、症例によっては6歳頃から将来歯を並べるための準備をしていくことになります。
成人は第2期治療ということになります。
小児の場合、まだ乳歯だけ、もしくは乳歯と永久歯が生えている「混合歯列期」ですから歯をならべる訳ではありません。
では、何故第1期治療が必要なのでしょうか。
それは、歯並びは歯の大きさだけで決まるわけではないからです。
(1)顎の成長
・上顎の成長が大きい、下顎の成長が小さい
・上顎の成長が小さい、下顎の成長が大きい
・上下顎のどちらも成長が大きい
等、骨格的な問題があるお子さんは成長する過程で改善していきたいです。
成人になり骨格的問題があると外科手術が必要になることもあります。
(2) 周囲の筋肉、舌・口呼吸等の癖
知らないうちに変な癖がついていたり、口呼吸があると筋肉の成長に影響します。
歯はこの口周りの筋肉と舌とが拮抗した場所に並ぶと考えられます。
そのため小児期に周囲の筋肉が正しく成長するよう、癖も修正していきたいですね。