①顎関節症(がくかんせつしょう)とは
主な症状は
①関節や食べる筋肉の痛み(顎関節や咀嚼筋などの疼痛)
②顎をうごかすとカクカク、ポキポキなどの音がする(関節雑音)
③口を開けられない、顎を動かす時の異常。
この3つです。これらのうち少なくとも一つ以上あると顎関節症が疑われます。
また、耳鳴り、耳痛、めまい、頭痛、頚部痛など、顔にちかい組織に異常がでる場合もあります。
これらの対応として、
①筋マッサージなどの筋訓練法
③理学療法
④薬物療法
⑤スプリント療法
⑥外科的治療法
などがあります。
顎の機能障害はさまざまな原因要素があり、咬合異常の診断が難しいです。
外科的な治療や、もどらない治療(不可逆的な治療)はせずに、まずはスプリント療法や理学療法などの可逆的かつ非侵襲的な治療を優先させます。
②スプリント療法(マースピース療法)
スプリントとは、歯のかみ合わせを覆う透明な装置です。マースピースとも呼んだりします。
①咀嚼筋(食べるときに動かす筋肉)の活動の異常な緊張に由来する筋肉の不快感、痛み、
②顎関節痛の緩和とリラクゼーション
③下顎位の改善
④咬合の診断
これらを目的として使用する装置です。
③スプリントの使い方(マースピースの使い方)
基本的に、歯ぎしりなどを防止するため、ナイトガードとして使います。
夜寝てるときに着けていだだくのが主な使用法です。
いきなり夜寝てる間につけるのは、違和感があると思いますので、まずは日中につけてみて慣れていただくことをおすすめいたします。
④お手入れ方法
口の中にいれるものなので、清潔に保っていただくのが基本です。
①口から外した際は、流水下ででブラシで軽くこするようにして磨きます。強くこするのはNGです。
また歯磨き粉を使用するのはNGです。歯磨き粉には研磨剤が含まれているものがあり、その研磨剤が含まれているものを使ってしまうと、マースピースの表面にちいさな傷ができてしまいます。その傷から細菌などがはいりこみ、不潔になってしまいますので、歯磨き粉を使って磨くのはやめましょう。研磨剤が含まれていないマウスウォッシュの使用はOKです。
②定期的に洗浄剤を使いましょう。
口から外している時間に洗浄剤につけておきましょう。臭い対策や、細菌、汚れ対策から、基本的に毎日使うのがベストですが、難しい場合は1週間に1回でもつけて洗浄をしましょう。市販の入れ歯洗浄剤をつかうのもOKです。
さこだ歯科では、洗浄剤として、「ピカ」を販売しております。カビの菌であるカンジダ菌の繁殖をおさえる効果もありますのでおすすめです。また入れ歯洗浄剤を店頭で買うのが抵抗がある方は医院で購入して帰られると良いかと思います。
③熱湯消毒をすると変形する可能性があるので、熱湯につけるのはやめましょう。
④定期的に調整をしましょう
使用しているとすり減ってきたり形が合わなくなります。お手入れ(歯石とり)のときにもってきていただいて使用できているかどうかチェックをさせてください。