みなさんこんにちは!
前回お話しした、歯科訪問診療についての続きです。
5)口腔リハビリ
脳血管疾患などの影響で口腔機能が低下してる場合や日頃、口を使わないことによる廃用性変化が起こっていることがあります。
このような場合、口唇、頬、舌を積極的に刺激し、口腔機能を高めたり、飲み込みを改善したりします。
このことを口腔リハビリと言います。
6)歯科治療と口腔のケア、口腔リハビリの組み合わせ
歯科治療と口腔のケア、口腔リハビリはより健康な口腔を回復するために非常に大切な組み合わせです。
またケアはご自分で行うセルフケアと歯科衛生士による専門的なケアがあります。
在宅医療においてはご自身によるセルフケアが難しいケースがほとんどです。
口腔リハビリでも同じことが言えます。
それゆえ、口腔の専門家がかかわり、どのような口腔のケアが必要か、それぞれの分担をどうするかをプランニングすることが重要です。
7)高齢者の健康を脅かす誤嚥性肺炎
肺炎は日本における死因の第3位です。
肺炎の発症率は加齢とともに増加し、肺炎で死亡する人の大部分は65歳以上の高齢者であり、年々増加傾向にあります。
また、肺炎のために入院を余儀なくされ、長期の安静臥床を続ける間に廃用症候群が進行し、様々な合併症を引き起こし、結果的にさらに進行した要介護状態となる危険性もはらんでいます。
すなわち、肺炎は高齢者の罹病率や死亡率を上昇させ、医療費や介護費用を増大させる大きな要因です。
肺炎を発症した高齢者の多くは、食事のときにむせこんだり、食べ物が喉につかえたりするという症状がなくとも、夜間睡眠中に唾液を下気道や肺に不顕的誤嚥していることがわかっています。
肺炎になると、栄養や免疫機能がさらに低下し、繰り返す不顕性誤嚥のために肺炎が反復、重症化し、ついには死に至ることも稀ではないのです。
お口のケアで口腔内の菌を減らすことは肺炎予防につながります。
定期検診をお勧めします。