みなさんこんにちは!
今日はタバコの影響に関するお話です。
喫煙のお口(口腔)への影響 お口(口腔)としての特色
タバコ煙が最初に通過するお口(口腔)は、喫煙の悪影響が最初に貯留する器官になります。
すなわち、お口(口腔)に貯留、通過するタバコ煙による直接的影響と血液を介した間接的影響の双方が関わります。
タバコ煙の影響は、歯肉や口腔粘膜の上皮の厚さやその直下の粘膜下組織に分布する血管の分布度に依存します。
一般的に、歯肉は硬く角化し、口腔粘膜の上皮は、口腔底、舌の下、口唇、歯槽粘膜(歯肉の下の部分)で薄く、硬口蓋(上顎内側)や舌背(舌の側面)で厚くなっています。
特に、口腔底粘膜は、物質透過性が高く、薬剤の迅速な吸収を期待して、薬剤の舌下錠が使用されていることから、タバコ煙の影響を受けやすいことになります。
受動喫煙による歯周組織への影響
一般的に、小児・胎児に対する受動喫煙は、気管支喘息などの呼吸器疾患、中耳疾患、胎児の発育異常、乳幼児突然死症候群、小児の発育・発達と行動への影響、小児がん、さらに、注意欠陥多動性障害(attention-deficit hyperactivity disorder, ADHD)*などの危険因子となります。
同時に、受動喫煙により、歯周病、小児のう蝕や歯肉のメラニン色素沈着のリスクが高くなることが報告されています。
受動喫煙による歯肉のメラニン色素沈着は、歯科医療従事者や皆様にとって、お互いに、発見しやすい、見やすい部位にあるという点が特徴です。
※ADHD:精神年齢に比べて、不適当な注意力障害、衝動性、多動性を示す行動障害とされている。
タバコは吸っている本人も、周りの人にも影響があるようです。