みなさんこんにちは!
今日は歯茎の病気と全身の病気との関わりをご紹介します。
歯周病と密接に関わる全身疾患の中に、糖尿病があります。
歯周病の人は糖尿病になりやすい(進行しやすい)。
反対に、糖尿病の人も歯周病になりやすい(進行しやすい)という特徴があります。
糖尿病になると、喉が渇きやすくなります。
これは、糖を含んだ血液の浸透圧が高い事が関係しています。
浸透圧は、濃度の異なる液体同士が同じ濃度になろうとする力の事を言います。
血液中の糖の濃度が高くなると、濃度を薄める為に浸透圧の低い身体中の水分が血液中に流れ込みます。
通常血液は腎臓に送られ、ろ過される事で尿のもと(原尿)が作られます。
そして身体に必要な物質は再度細胞に吸収され、不要であると判断された物質は尿として排出されます。
しかし糖尿病の場合、このろ過機能が正常に行われず、必要な物質も一緒に尿として排出されてしまうのです。
身体からは水分が足りなくなる為唾液の分泌量も少なくなり、喉が渇きます。
お口の中が渇くという事は、最近が繁殖しやすくなるという事です。
糖尿病になると身体の免疫機構に障害が起こり、細菌やウイルスを殺す好中球の機能が低下、血流が悪くなる事で白血球も感染箇所に行きつけなくなるといった事が起こります。
身体を守る防御システムの一つにサイトカインという物質がありますが、炎症を抑えたり白血球の増強を促す反面、歯周病などが原因で過剰に分泌されてしまうとインスリンの働きを悪くします。
このように、糖尿病と歯周病が密接な関係にあるというのはこういった事が原因なのです。
歯科医院で歯周病の治療を受けた糖尿病の方の中には、糖尿病の数値が良くなったという方がいます。
糖尿病と歯周病を同時に患っている方は、糖尿病治療と歯周病治療双方に力を入れて頂ければ、どちらに対しても良い影響が出るのではないでしょうか。
歯周病治療をされていない方、長く歯科検診を受けられていない方は、是非一度歯科医院を受診して下さい。