この一食は唯一無二の一食なり
2024.12.21
皆さん、こんにちは。
テレビ番組でたまに人生最後に食べたい料理というような企画を目にすることがありますね。
多くの料理のなかから一つだけ選ぶとなると何を選択するか難しいですね。
単純に計算すると年間約1000回(1日3回×365日)食事をします。
改めて考えてみると多い数字ではありますが、一生のうちにできる食事の回数は限られているので一回一回を大切にしていきたいものです。
さて、「サルコペニア」「フレイル」という言葉をご存知でしょうか?
「サルコペニア」とは加齢や疾患により筋肉量や筋力が低下した身体機能が低下した状態を指し、「フレイル」はそれに加えて精神、心理的機能や社会性の低下した状態を指します。
では、お口や食事に関連して「オーラルフレイル」という言葉があります。
「オーラルフレイル」とは加齢により固い食べ物を噛めなくなったり、食べ物を飲み込みにくくなったり、滑舌が悪くなったりとお口に関する機能が低下しつつある状態を指します。
オーラルフレイルの状態になると、食事がしにくくなる、他者とのコミュニケーションが難しくなるなどの状態が引き起こされ、活動性が低下してお口の機能の低下をさらに引き起こしてしまい、食事の楽しみも減少してしまいます。
食事を楽しむためには、しっかりとした歯や入れ歯なども大切ですが、噛む、飲み込むといったお口の機能も大切です。
オーラルフレイルは加齢による変化ではありますが、お口の機能の訓練体操や歯医者の治療(入れ歯や歯周病の治療など)によって、お口の機能の低下を予防したり抑えたりすることが期待できます。
ある料理の専門家の言葉に、「『食』とは『人』を『良』くすること」という言葉があります。
どうかお口の機能にも関心を持っていただき、私たちの心身を育む食事を楽しく、大切になさってください。
鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
歯科医師 児玉