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その歯には神経が走っているのか

2025.02.10

こんにちは、さこだ歯科の衛生士です。

今年ももう1ヶ月が過ぎて、もう2月です。今は大寒波の中ですが、これを乗り越えたら春の気配もしてくるのかしらと思っています。

逆にまだ1ヶ月しか経ってないのに、もう3回も来た!と思うものもあります。

歯科で働いてる人あるある「知り合いから漠然とした歯の症状の問い合わせがスマホで来る」という困った事です。

今年に入って

「今朝起きたら前歯がズキンて痛くて!これなんだろう?」

「歯茎と唇の境目のとこにでっかい口内炎ができた!」

これはLINEで来ました。

「さっきご飯食べてたらガリッ!ってなって、見たら被せ物が割れた感じなんですよ」と電話で来た時もありました。

電話は電話の厄介さがあって、向こうは歯が欠けた!とショックで興奮状態なので、ぼんやりした情報を矢継ぎ早に伝え、色々質問してきます。

「これ被せ物ですかね?」

いや、電話じゃわからんよ。

「セラミックのやつだと思うんだけど、またお金かかるんですかね?」

いや、あなたのかかりつけの歯医者さんじゃないとわからんね。

「これ、また治療に通わないといけないんですかね?」

いや、だから…

などなど、家でゆっくりしているこちらとしては温度差激しいやりとりになります。自然となんだか冷たい返しになってしまいます。

まず左の真ん中から2番目の歯と言われても、その人の歯の治療をしてない限りどういう治療がされているかさっぱりわからないので答えようがないのです。甘いもの食べたら虫歯になりやすいよ、とか一般的な事は言えるんですが、個別具体的な事は直接診たり、レントゲンなどを見ないとわからないんです。

あと欠けたものを写真で送って来られたりしますが、写真で見たとしても「ああ、粉々の白い何かだねえ」としか言いようがなく、欠けた物を見て「これは!右上6番のセレックだ!」などと言い切る方がどうかしてると思います。こちらがいい加減な事を言って、主治医の先生の治療の邪魔をしてもいけませんしね。

「友達はこう言ってたのに」なんて言われてしまっては先生のやる気も急降下です。とにかく、何かあったらかかりつけの歯医者さんに行ってねとだけ伝えてます。

この結論に持って行くために

「じゃあその歯って神経とってる?それとも生きてる?」と聞きます。

そうするとだいたい相手は「ぐぬぬ…」となります。

被せ物が入ってるという事は神経をとっている場合がほとんどですが、大抵の人は自分の歯の治療歴は覚えてないものです。

そこで「わからない」と返ってくれば「じゃあわからないねえ」と返す事ができます。こっちのものです。

神経がある歯なら純粋に虫歯か、噛み合わせによるものか、神経がない歯なら歯周組織が痛いのか、治療回数もかなり変わるので「本当にさっぱりわからない」としか言いようがないのです。

歯が痛い、被せ物が欠けたに関しては上記の質問で対応、口内炎に対しては「さつまいもばっかり食べてるからだ、緑黄色野菜も食べろ」でやり過ごしました。

もし身近に歯科で働いている人がいて、「歯が痛い!あの人にLINEで聞いてみよ!」と思って、そっけない対応をされたとしたらそういう事なんです。

自分のお口の事を知るのは自分の口を守る事でもあります。

時々レントゲンを撮ってどの歯が神経がないか、どんな被せ物が入っているか知っておくこと、何かあったら遠くの知り合いに聞くより速やかにかかりつけの歯医者さんに行くことが大切です。

今年はこの3件で済みますようにと願わずにはいられません。

 

鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
歯科衛生士 藤井

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