人間より深刻なのか??猫の歯周病問題
2025.05.13
こんにちは、さこだ歯科の衛生士です。
5月と言えばゴールデンウィークですね。
私も連休をいただいて実家に帰省しました。
実家の猫に会うのがとても楽しみですが、猫側は私の顔を見るのは不本意で避けたいことのようです。
最初に顔を見ると「シャーーッ」と威嚇して、抱っこをすると体からアレルギー物質を放出し、私の目はフルラウンドの死闘を終えた次の日のボクサーのように腫れてしまいます。
それでも猫は可愛い。
前回のブログでも登場した、攻撃的なムクちゃんは今回もずっしりと重く、これが米なら2ヶ月は食いつなげられるな、といったデブ猫で、今回も抱っこをした瞬間、至近距離でシャーーッと言ってきたので、
「あんた口臭いねー!」と相手が猫なのをいいことに好き放題言っていました。
猫は歯周病が多いのでしょうか?
猫の歯周病に関しては苦い思い出があります。
先代の猫のキリコ(雄)も口が臭く、あまりにも臭いので口の中をチェックすると歯石がついていて明らかな歯周病でした。
母親が獣医さんに連れて行くと、先生が歯周病が治る注射を打ちましょう。ということでそれをしてもらったら、明らかにキリコの様子がおかしくなってしまいました。
ぐったりとして、歩いたとしてもフラフラ、確かに口は臭くなくなったのですが、それ以上に衰弱してしまい、良くないことをしてしまったな。とわかりました。
口腔内細菌は500〜700種類以上で、その中でも歯周病菌は100種類、その中でも悪さをするのが10種類ほどいると言われています。
ただその10種類全てをやっつける薬というのは相当網を広げなければならず、良い菌まで死滅させたり、自分の体の機能を損なわせることもあったのではないかと思います。
なので歯周病に特効薬はなく、歯周ポケットから細菌を追い出す治療と地道な日頃の清掃とメンテナンスによる維持が1番の歯周病治療の近道なのです。
キリコはその後はかつてのようにピンピンすることなく、一年後に亡くなってしまいました。
18歳まで生きたので天寿を全うしたのかもしれませんが、やっぱり歯周病の注射を打つべきじゃなかったね、と今でも母親と話します。
その反省を生かして今飼ってる2匹の歯磨きをしてあげたいのですが、ただでさえ嫌われているのに、歯磨きなんてしようもんなら私の存在は猫たちにとってアベンジャーズにおけるサノスのような倒すべき敵になり、寝ている間に首とかに致命傷を与えられそうなのでできていません。
どうしたものか悩ましい猫の歯周病問題です。
鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
歯科衛生士 藤井