歯科における麻酔について
2025.10.20
みなさん、こんにちは!
だんだん肌寒くなってきていますね。
今回のテーマは歯科における麻酔についてです。
歯科治療において「麻酔」は、痛みや不安を軽減し、患者さんが安心して治療を受けられるようにするための重要な手段です。一般的な局所麻酔では、歯や周囲の神経を一時的にブロックし、痛みを感じなくさせます。近年は麻酔薬の改良や注射技術の向上により、注射自体の痛みも最小限に抑えることが可能となっています。
一方で、治療への強い恐怖心や嘔吐反射がある方、高血圧など緊張によるリスクを伴う方には「笑気麻酔」や「静脈内鎮静法」を用いることがあります。笑気麻酔は、笑気ガスを吸入して心身をリラックスさせる方法で、意識は保ちながら不安を和らげる効果があります。小児や軽度の歯科恐怖症の方に適しています。
静脈内鎮静法は、点滴で鎮静薬を投与し、半分眠っているような穏やかな状態に導く方法です。全身麻酔ほど深くは眠らず、呼びかけにも反応できる程度の浅い鎮静状態で治療を行います。インプラントや外科処置など、時間が長く、ストレスの大きい治療に適しています。
麻酔の選択は、患者さんの体調・不安の程度・治療内容に応じて慎重に行われます。安全管理のもとで適切に麻酔を行うことで、痛みや恐怖を最小限に抑え、より快適で安心できる歯科医療の提供が可能になります。
鹿児島市中央町 医療法人篤志会 さこだ歯科
歯科医師 今村