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乳歯が抜ける目安の時期より半年以上たっている場合や、大人の歯が先に生えてきた場合は歯科医院を受診してください。
乳歯が抜けない原因としては
- ①永久歯の埋まっている位置が悪い
- ②はえてくる永久歯がない
- ③生え変わりはすすんでいるが一部が組織にくっついている
が考えられます。
乳歯は初め、あごの骨に根っこをしっかり固定されて生えています。生え変わりの時期になると、次に生えてくる永久歯がだんだんと乳歯に近づいてきて、乳歯の根っこを圧迫していきます。そうすると乳歯の根っこは徐々に吸収され、支えがなくなった乳歯はグラグラとしてきます。根っこがすべて吸収されると乳歯は自然に脱落します。抜けてしまった乳歯を見ていただくと根っこが無いのはこのためです。
上記のように、乳歯が抜けるためには次に生えてくる永久歯がとても重要な役割を果たします。
「①永久歯の埋まっている位置が悪い」と乳歯の根っこがうまく吸収されません。そのため、乳歯はまったくグラグラしていないのに先に永久歯が生えてきたという状態がおこります。
「②生えてくる永久歯がない」という場合もあります。先天性欠如といい元から永久歯がないことは珍しくありません。特に2番目の前歯がないという方が多いです。
ずっとぐらぐらしているのになかなか抜けない、というときは③生え変わりは進んでいるが一部が組織にくっついている という状態です。この場合はどのくらい根っこが吸収されているかによって乳歯のぐらつき具合は変わります。根っこはほぼ吸収されているが歯茎にひっかかって抜けていないということもあります。
歯科医院を受診した場合はまずお口の中を診ます。歯のぐらつき度、永久歯が見えてないか、ほかの歯の生え変わりの状況を確認します。レントゲン写真も撮影し、後ろに永久歯があるかどうかの確認も行います。
次の永久歯がすでに生えている場合や、ほかの歯の生え変わりが進んでいて遅すぎると判断する場合は抜歯をお勧めします。長く放っていると歯並びが悪くなっていってしまうためです。次に生えてくる永久歯がない場合は大人になっても乳歯をできるだけ使っていくことがあります。その場合抜歯はしません。永久歯は生えてきておらず、ほとんど抜けそうな乳歯に関してはお子さんと相談のうえ抜歯をするかしないか決める場合が多いです。ほとんど抜けている場合、麻酔をしないで抜いたり、表面麻酔のみで抜いたりする場合もあります。
乳歯の抜歯は大人の抜歯とあまり変わりません。麻酔をし、歯を抜いて止血を確認して終了です。