当院で行っている矯正治療法は、大きく3つにわけられます。
● ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットと呼ばれるボタンをつけ、そこにワイヤーを通して歯全体に力をかけることによって歯を動かす治療法です。
使用するブラケットには金属製やセラミック製のものがあり、装置を唇側につける方法や舌側につける方法などバリエーションがあります。定期的にワイヤーの太さや形を変えるなど調整をおこないながら、理想的な歯並びを目指していきます。
特徴
- 装置の取り外しができない
- 通院時にドクターが調整することで歯を動かす
- 治療できる症例が多い
- 歯磨きが難しく、虫歯や歯周病に注意が必要
費用: ラビアル矯正 ¥800,000+診断料¥33,000
リンガル矯正 ¥1,470,000+診断料¥33,000
種類
①リンガル矯正
リンガル矯正とは歯の裏側に矯正器具をつけて歯を動かしていく方法です。
歯の裏側につけるため矯正器具が見えづらく見た目が気になる方にお勧めです。舌がわに器具があるため発音がしづらかったり、器具が舌にあたって痛むことがあります。
②ラビアル矯正
ラビアル矯正とは歯の表側に矯正器具をつけて歯を動かしていく、最も一般的な方法です。
歯の表側に器具をつけるため見た目は良くないですが、リンガル矯正に比べ過ごしにくさは少ないです。
また、矯正器具のボタン(ブラケット)には金属製のものとセラミック製のものがあります。金属製のものは器具をつけていることが分かりやすいですが、大きさが小さく違和感が少ないです。セラミック製のものは白いため器具が目立ちにくいですが、金属製に比べて少し大きめです。
● マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを使用して歯全体に力をかけ、治療する方法です。デジタル技術を使用して装置を作成します。少しずつ歯の位置が異なるマウスピースを交換していきながら理想的な歯並びへと近づけていきます。
特徴
- 装置は取り外し式
- 患者さん自身によってマウスピースを交換してもらい歯を動かす
- 患者さん自身でマウスピースの管理が必要
- 歯磨きがしやすい
- 装置が透明なため目立ちにくい
- 痛みや違和感が少ない
- 治療できない症例もある
当院ではインビザラインというマウスピース矯正を行っています。
費用:¥820,000+診断料¥33,000
● セラミック矯正
セラミック矯正とは、歯を削りセラミックの被せものをかぶせて歯並びを改善していく方法です。
歯並びのデコボコが軽度の場合は歯並びが気になる数歯のみおこなう場合もあります。被せものをするためご自身の好きな白さにすることができます。治療期間は他の矯正治療よりも短いですが、健康な歯を削るため治療後に知覚過敏の症状がでる方もいます。
費用:セラミックの本数・種類・歯肉の形によって変わります
歯科矯正の痛みに関して
歯科矯正には痛みがともないます。
骨に植わっている歯に力をかけて動かしていくため、歯を押されるギューッとした痛みがあります。マウスピース矯正は比較的痛みが少ないです。ワイヤー矯正は1か月に1度ワイヤーを交換するため、交換して1週間程度痛みがありますがだんだんと慣れていきます。
またワイヤー矯正では器具が粘膜や舌にあたって傷ができ痛みがでる場合もあります。
抜歯について
抜歯は歯並びのデコボコが大きく、抜歯をしないと歯がきれいに並べられない場合にのみ行います。マウスピース矯正は抜歯をせずに治る症例が適応になることが多いです。
矯正治療の流れ
ワイヤー矯正・外科矯正
①矯正診断
歯の型取り・パノラマ写真(お口全体のエックス線写真)・セファロ(顎関節や首、顎の骨や骨格を含めたエックス線写真)・口腔内写真 の検査をおこないどのような矯正治療が適切か、抜歯は必要かなどを診断します。
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②器具をつける前準備
奥歯に金属の器具(わっか)をつけることができるように、歯の隙間をあける必要があります。そこで奥歯と奥歯の間にゴムをいれて隙間をあけていきます。十分な隙間があいたら金属のわっかをいれます。また抜歯が必要な場合や虫歯の治療が必要な場合もこの段階で行います。
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③矯正器具をつける
歯の表面に歯科用接着剤を使用して、ブラケットを装着します。ワイヤーも通し本格的に歯を動かしていきます。外科矯正の方は術前矯正といって、手術前にまずワイヤー矯正をおこないます。
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④矯正期間
ワイヤー矯正のみの方は月に1度ワイヤーを交換し少しづつ力を加えていき、理想的な歯並びを目指していきます。外科矯正の方は術前矯正が終わったら、顎の骨を切る手術を行い、手術後には切った顎にあわせて歯の調整をおこなうため術後矯正をおこないます。
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⑤矯正終了
理想的な歯並びができあがったら器具をはずします。はずした後にそのままにしておくと、後戻りといって歯が動いてしまうため、保定といって後戻りを防ぐ処置をします。保定方法には、固定式(細いワイヤーを歯の裏側にくっつける)と可撤式(最終的な歯並びにあわせてマウスピースをつくる)があります。
マウスピース矯正(インビザライン)
①矯正診断
歯の型取り・パノラマ写真(お口全体のエックス線写真)・セファロ(顎関節や首、顎の骨や骨格を含めたエックス線写真)・口腔内写真 の検査をおこないどのような矯正治療が適切か、抜歯は必要かなどを診断します。
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②クリンチェック確認
クリンチェックという矯正治療のシミュレーションができあがったら、一緒に動きの確認をします。患者さんの要望を聞きながら、気になる点は修正をかけ、問題なければマウスピースのオーダーに進みます。
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③マウスピース装着
治療に必要なマウスピースが一式できあがっているので、お渡しして装着方法などを説明します。
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④矯正期間
ご自身でマウスピースを交換していきます。定期的に歯科医院に来院し、順調に歯が動いているか確認をさせていただきます。歯の動きが悪い場合はマウスピースの追加を行う場合があります。
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⑤矯正終了
矯正後にそのままにしておくと、後戻りといって歯が動いてしまうため、保定といって後戻りを防ぐ処置をします。保定方法には、固定式(細いワイヤーを歯の裏側にくっつける)と可撤式(最終的な歯並びにあわせてマウスピースをつくる)があります。