乳歯がグラグラしている
乳歯は大人になるとどんどん生え変わっていきます。
皆さんも小さなころは、歯がグラグラして気づいたら歯がポロっととれていたな…と懐かしい思い出もあると思います。乳歯は抜けるものだ、と思っていてもいざお子さんの歯がグラグラしてくると、このままでいいのかな…と気になる方もいるかもしれません。
結論から言うと、グラグラしている乳歯はそのままにしておいて大丈夫です。
グラグラしているのが気になってお子さんが歯を触ってしまう、ということもあると思います。その場合も、さわっても大丈夫ですし気にしすぎることはありません。また、グラグラしている歯を放置していたら間違って飲み込んでしまうかも…と心配になる方もいらっしゃると思います。
確かに飲み込んでしまう可能性は0ではありませんが、乳歯はのどにひっかかってしまう大きさよりも小さいですし、飲み込んでも排泄されるため問題ありません。
皆さんは乳歯が抜ける時期、永久歯が生える時期を知っているでしょうか?
だいたい小学校に通っている間に歯の生え変わりが始まり終了します。細かい時期を覚えている必要はありません。小学校では毎年歯科検診が行われるため、乳歯の生え変わりがうまくいっていない場合はその際に指摘してもらえると思います。
グラグラして抜けるまでに3か月以上たっている、という場合は歯の一部がうまく吸収できておらず部分的に歯茎とくっついているからかもしれません。後からはえてくる永久歯の位置が悪いといつまでたっても吸収がすすまず、なかなか乳歯が抜けないということが起こります。その場合は歯科医院で乳歯を抜歯します。乳歯の抜歯はめずらしいことではありません。また、抜歯の方法も大人の歯とあまり変わりがありません。
そのままにしても抜けない場合や、後ろから永久歯が生えてきている場合は抜歯を検討します。
永久歯が生えてこない
乳歯が抜けたはいいものの、なかなか永久歯が生えてこない…と心配になる親御さんから相談をうけることもたくさんあります。
その場合は一度歯科医院を受診してみてください。エックス線検査を行い、次に生えてくる永久歯がきちんと存在するか確認をします。ほとんどの場合は放っておいても生えてくることがほとんどですので経過観察を行います。半年以上たっても生えてこないという場合は、麻酔をして歯茎を少しだけ切り、永久歯の頭が出やすいように手伝ってあげることもあります。その場合はお子さんを含め一緒に相談をしながら行いますのでご安心ください。
歯の生え変わりは身長などと同じくお子さんによって個人差があります。もちろん目安となる時期はありますが、そこから大きくはずれない限りは問題ありません。ゆっくりした目で成長を見守ってあげてください。
ただし生えたての歯は柔らかくむし歯になりやすいので、その点のチェックはしっかりと行ってあげてください。定期的に歯医者を受診しむし歯になっていないか、きれいに磨けているかのチェックをうけること、定期的にフッ素塗布を行うことで虫歯になりにくくすることは健康な永久歯を育てるために効果的です。
歯医者さんに対する苦手意識を持たせないことにもつながります。一緒にお子さんのお口の中を守っていきましょう。