こんにちは!!
今回は「知覚過敏」についてお話しします。
知覚過敏とはむし歯ではないのに、冷たいものや、酸味の強いもの、
歯ブラシが当たった時に感じられる、一時的に歯がしみる症状のことです。
では虫歯でもないのに、なぜ「歯がしみる」のでしょうか?
知覚過敏の症状が出るメカニズムは、
①何らかの原因によってエナメル質(セメント質)が傷つき削れ、象牙質が露出する。
(知覚過敏はエナメル質がもともと薄い、またはほとんどない歯の根元部分で起こる事がほとんどです)。
②露出した象牙質が冷たい物や歯ブラシ、風などによって刺激を受ければ象牙細管を通じて
歯髄神経から脳に伝わり歯がしみる症状が出る。
その時々の体調(ストレスの有無)、唾液中のカルシウム、歯髄神経の働きによって歯がしみたり、
しみなかったりしますので、時々でも歯がしみる症状が出れば知覚過敏の可能性を疑ったほうが良いかもしれません。
治療法として、
☆知覚過敏用の歯磨き粉☆
硝酸カリウム(カリウムイオン)という薬用成分が露出した象牙質をカバーし、
象牙細管へ刺激が伝わらないようにし、使用を続ければ「歯がしみる」症状が緩和される事が期待できる。
☆薬の塗布、コーティング剤☆
知覚過敏はエナメル質が傷つき削れ、象牙質が露出し、象牙質に刺激が加わる事で
「歯がしみる」症状へ繋がるため、露出した象牙質を薬で覆う事によって外部からの刺激を遮断し、
「歯がしみる」症状を抑える効果が期待できる。
☆マウスピースの使用☆
知覚過敏の最も大きな原因の1つが「歯ぎしり」ですので、
歯ぎしりが原因で知覚過敏になっていると思われる場合は当然、歯ぎしりを治さない限り知覚過敏も治りません。
しかし歯ぎしりの原因は「不安・疲れ・ストレス」などさまざまなことが考えられ、それらを解消することは現代社会で生きる人たちにとっては容易ではありません。
そこで歯ぎしりを直接、治す事はできなくても、マウスピースという歯をカバーする器具を使用し、
歯ぎしりによるエナメル質、歯周組織の破壊を防ぐ治療が行われます。
☆歯の神経を抜く☆
知覚過敏が治らなければ最悪、「神経を抜く」ことを選択するしかない場合もあります。
しかし、歯がもろくなる(歯に栄養分が行かなくなるため)など、さまざまなマイナス面がありますので、
歯の神経を抜くのは本当に治療の施しようがない状態と判断された場合のみで、
歯科医でも神経を抜くのは最終手段の治療として行われるのです。
知覚過敏でお悩みの方は一度歯医者さんに相談してみましょう