骨祖しょう症は、年齢を重ねるにつれ老化に伴うホルモンバランスの影響により起こる病気で、骨のカルシウム分が少なくなり、(骨の密度が少なくなりスカスカの状態になる)骨折しやすくなります。
歯周病は歯周病菌により歯の根を支える骨がとけていく病気で、日本人の40歳以上の方の約8割がかかっている病気になります。歯周病も、骨祖しょう症も同様に骨の病気といえます。
骨粗しょう症の方は歯周病にもかかりやすく、また重症化しやすくなり歯が抜けやすくなったりします。
骨祖しょう症のお薬の種類によっては(ビスホスホネート製剤)顎骨壊死といって、歯肉の腫れ、痛み、歯のぐらつき、顎のしびれ、骨がむき出しになったり、顎の骨が腐る、抜歯後の予後が悪くなる、といった症状をひきおこしやすくなります。
このお薬は骨粗しょう症の治療以外にもガンの骨転移の抑制であったり、ステロイド療法の副作用防止で使用されることもあります。
顎骨壊死を予防するためにも普段から口腔内を清潔に保つことが重要になります。歯科医院での定期的なチェックとクリーニングのお手入れをお勧めします。また、骨粗しょう症のお薬を服用されている方は歯科治療の内容によっては服用を中断していただく場合もあります。
骨粗しょう症のお薬を服用されている場合は必ず報告するようにしましょう。