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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
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こんにちは(^-^)

今日はくいしばりがもたらす症状についてです。

2.歯の食いしばりによって起こる症状

2?1.噛むと痛い

食いしばりによって歯の周りにある歯根膜という膜が炎症を起こし、噛むと痛くなります。食いしばりは長時間続くと、歯や歯の周りの組織にダメージを与えます。特に奥歯が噛んで痛い、上も下も左右も痛いなど、場所が特定できず痛みの位置が変わる場合は、虫歯ではなく食いしばりによって痛みが出ている可能性があります。

2?2.歯がしみる

食いしばりによって歯や歯茎にダメージが加わると歯がしみることがあります。食いしばりによって歯の根元や噛む面が削れてきたり、歯に亀裂が入ると歯のしみが強くなります。詳しくは「知覚過敏のすべて/症状・原因・治療法」を参考にしてください。

2?3.歯が痛い

食いしばりによって歯に亀裂が入り、神経が死んでしまうことがあります。食いしばりによって歯に亀裂が入ると、そこから細菌が神経に感染し、死んでしまうことがあります。初期の頃はしみたり、多少噛んでも痛い程度で、その後強い痛みが出ることがあります。ただし、歯医者のレントゲンでは小さな亀裂を確認することはできないため、急に痛みが出ることがあります。

2?4.歯のセラミックが割れる

食いしばりによって歯に強い力がかかると歯のセラミックの詰め物やかぶせものが割れることがあります。セラミックは噛み合う歯を傷つけないように、歯と同じか少し固めのセラミックを使うことが多いです。食いしばりがあると歯に強い力が加わり、セラミックが割れたり欠けたりします。しかし、あまり固いセラミックを使うと噛み合う歯が欠けたり、歯を支えている骨にダメージが加わることがあるため、食いしばり自体をコントロールする必要があります。

2?5.顎が痛い

食いしばりによって顎関節症になり顎が痛くなることがあります。顎は左右の関節の部分だけで頭の骨とつながっています。食いしばりによって顎の関節に力が加わると顎の関節にある軟骨の関節円板(かんせつえんばん)がずれたり、穴が空いたり、変形したりして顎関節症になり顎が痛くなります。

2?6.歯が割れる

shutterstock_58678621食いしばりによって歯に大きな力がかかると、歯が割れてしまうことがあります。特に神経のない歯は水分が減っていきもろく、割れやすくなっています。亀裂から細菌が入り、歯茎が腫れたり、口臭が出てきます。大きく割れてしまった場合は抜歯をする必要があります。また、神経が残っている場合も割れることがあり、この時は強い痛みが出ることがあります。詳しくは「歯が割れた!歯根破折の原因と治療法」を参考にしてください。

2?7.歯茎が痩せる

食いしばりにより歯を支えている骨に負担がかかり、歯茎が痩せてしまうことがあります。歯周病や歯茎が腫れている方は、食いしばりの力によって歯を支えている骨の溶ける進行が早くなり、歯茎が痩せやすくなります。デンタルフロスや定期的な歯のメンテナンスによって、歯茎を強くしておく必要があります。詳しくは「下がった歯茎や骨を再生させる方法」を参考にしてください。

2?8.肩がこる

食いしばりのある方は肩や首が凝りやすくなります。食いしばりに使う筋肉は顎から首から肩にかけて多くの筋肉がつながっています。食いしばることによって筋肉が緊張し、疲労感がたまり、肩こりがなかなか取れないことがあります。

2?9.偏頭痛

食いしばりの時に使う筋肉には、顎から頭の横に広がっている側頭筋(そくとうきん)という筋肉があります。食いしばりによって筋肉が緊張すると側頭筋によって頭が締め付けられるような偏頭痛が起こることがあります。

2?10.骨隆起(こつりゅうき)

食いしばりがある方は顎の骨に歪む力が加わり、歪む力が集中する所に骨のこぶである骨隆起ができることがあります。骨隆起自体は悪いものではないので取る必要はありませんが、入れ歯や発音に障害が出るようになると切除する場合があります。 詳しくは「歯茎や顎にできた骨隆起の原因/そのままでいいか切除するのか?」を参考にしてください。

2?11.顔が大きくなる

食いしばりの時に使う筋肉は顔の周りに付いている筋肉です。食いしばりがある方はこの筋肉が発達し、顔がおおきくみえてしまうことがあります。もちろんこの筋肉は生きていくには重要な筋肉の為、ある程度は力が必要です。しかし、食いしばりを続けていくと異常に発達し、筋肉や骨を成長させて顔を大きく見せてしまうことがあります。