FAQ

よくあるご質問

よくあるご質問をまとめました。

歯周病

歯周病はむし歯と並ぶお口の病気としてとても有名です。

以前は歯槽膿漏と呼ばれていました。最近では歯磨き粉のCMなどでもよく耳にします。皆さんは歯周病についてどのくらい知っていますか?

歯周病とは

歯周病とはお口の細菌によって歯茎が炎症をおこし、歯を支えているあごの骨が溶けて最後には歯が抜けてしまう病気です。

健康な歯肉と歯肉炎と歯周病

鏡を見てご自身の歯茎はどの状態かチェックしてみて下さい。


健康な歯肉
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健康な歯肉

  • 歯茎がピンク色
  • 歯茎が引き締まっている
  • 歯と歯の間にある歯茎が三角形の形をしており、その形がはっきりとしている
  • 歯茎を触ったときに硬い
  • 歯磨きで出血しない


歯周炎の歯茎
https://www.dentistrytoday.com/wp-content/uploads/2016/11/faf563c975c003218aecd8e06d26aaac.jpg

歯周炎の歯茎

  • 歯茎が赤い
  • 歯肉がぶよぶよしている
  • 歯と歯の間の歯茎がきれいな三角形をしていない
  • 歯磨きで血が出る

歯肉炎と歯周病

歯肉炎とは歯周病になる手前の状態です

この状態ではまだあごの骨がとけたり歯茎が下がったりしておらず、歯磨きによって炎症がとれるともとの健康な状態にもどります。この歯肉炎の状態をそのままにしてしまうと歯周病(歯周炎)になります。炎症がどんどんと進み骨は溶け、歯茎はさがり、歯が揺れてきます。失った骨や歯茎は簡単にはもどらず、歯周外科と呼ばれるオペが必要になることもあります。

歯肉炎か歯周病かは歯周組織がなくなっているかどうか(骨や歯茎が後退している度合い)を検査することによって診断されます。

歯周病の検査

歯周ポケットの長さ・出血のしやすさ・歯の揺れをはかります。

歯周ポケットとは歯と歯茎の間にある小さな隙間のことです。健康な場合この歯周ポケットは2~3㎜です。歯周病になると歯茎が腫れ、骨が溶けることで歯茎と歯がくっついている部分が下がり、最終的に歯周ポケットが深くなってしまいます。また、健康な歯周ポケットはその長さをはかるために器具をいれても出血はしませんが、歯周病で炎症があると軽くふれただけでも出血をしてしまうため、歯周ポケットをはかったときに出血した部分も同時に記録していきます。

歯の揺れは歯科用のピンセットを使い、軽く歯を揺らして横揺れ、縦揺れ、上下に揺れる度合いをみていきます。

歯周病治療

歯周病の治療は以下のようなことをおこなっています。

〇スケーリング(歯石とり)

歯についた汚れと細菌が合わさったものをプラークといいます。

このプラークを放置していると、唾液中のカルシウムなどが結合し歯ブラシでは取れないほど硬くなってしまいます。これが歯石です。歯石はプラークをさらにつきやすくしていくため、そのままにしておくと歯茎の炎症はとれず、歯周病がどんどんと進んでいきます。

歯ブラシでは取れないため、歯科医院にある歯石をとる機械や器具を使ってきれいにしていきます。

〇歯磨き指導

きれいに歯磨きしたつもりでも意外と汚れは残っているものです。

歯と歯茎の間、歯と歯の間は特に汚れが残りやすいです。また人それぞれ磨き方の癖などもあります。どこが磨けていないのかを一緒に確認し、歯磨きの仕方や使用する器具、力加減などを習得していただきます。

〇クリーニング

歯科医院の機械をつかって歯面を一度きれいにしていきます。汚れがとれると歯の表面はツルツルとしてとても気持ちがいいです。

〇SRP(スケーリングルートプレーニング)

歯石は歯茎の中、根っこの表面にもたまります。

歯茎で覆われているため一見わかりませんが、歯周ポケットの検査の際に器具を挿入すると歯石がついていることがわかります。歯茎の中にある歯石もきちんととってしまわなければ歯周病は治りません。歯茎の深いところに歯石をとる器具を挿入し掃除をしていきます。

一度に多くの部分をすることはできないため、何回かにわけて少しずつきれいにしていきます。

〇歯周外科

SRPで歯茎の中にある歯石をとっていきますが、たくさんついている方やとても深い場所についているときなどは器具が届かず歯石がとりきれません。その場合は、器具がしっかりと到達できるように、また直視で汚れがとりきれているかを確認するために歯茎を開いて歯石とりを行います。

歯周外科では骨がとけた部分に骨補填材を入れ、骨再生を行うこともあります。

歯周病と全身

歯周病は全身にも影響を及ぼすといわれています。

歯周病は細菌の温床といえます。ここから細菌が全身にまわり誤嚥性肺炎をひきおこしたり、妊婦さんの場合は早産につながるとされています。

歯周病と口臭

歯周病は口臭も引き起こします。

歯周病細菌は臭いのもとになる代謝物を産生するからです。歯周病の治療をすると口臭は確実に改善します。歯科医院では口臭の検査もおこなうことができますので気になる方はご相談ください。

歯周病と自宅でむきあう

歯周病を治すためには患者さんご自身にも頑張っていただく必要があります。

例えば高血圧などの身体の病気になってしまった場合、治すためには病院で検査をしたりお薬をもらって治療していきますが、それだけではなく病気の原因となった日々の生活習慣の改善もご自身で行っていくと思います。歯周病も同じです。

治すために歯科医院で検査や治療を行いますが、歯周病の原因となっているお口の汚れを、ご自身で日々きれいにしてもらうことがとても重要なのです。

〇歯磨きの仕方

  • 一本一本磨く気持ちで小刻みに歯ブラシを動かす
  • 1か所につき10回以上歯ブラシを動かす
  • 歯磨きをする順番を決める(右上→上の前歯→左上→左下→下の前歯→右下→ベロ側など)
  • 歯ブラシの毛先が曲がらないくらいの力加減で
  • 鏡を見ながら磨く

〇歯周病用歯磨き粉・マウスウォッシュ

 
さこだ歯科では歯周病用の歯磨き粉『デンタルペーストα』、マウスウォッシュ『ハビットプロ』『コンクールF』を販売しています。

〇歯ブラシの選び方・替え時

歯ブラシにはたくさんの種類があります。

歯茎が弱っているときに普通の硬さの歯ブラシを使って磨くと、歯茎が傷ついてしまいます。反対に柔らかすぎる歯ブラシを使ってしまうと汚れが落ちにくく効率が悪くなってしまいます。歯周病検査で歯周病の進み具合がわかりますので、それにそって歯ブラシを選ぶことが大切です。ご自身で選ぶ際は歯茎にあてたときに痛くないものが良いです。また歯ブラシの毛先がひらいてきたら替え時です。だいたい1か月くらいが交換の目安です。それよりも早く毛先がひらいてしまうという方は力を入れすぎている可能性があります。

歯周病は歯科医院に通うだけでは治りません。ご自宅での歯磨きをがんばっていただくことが大切です。一緒に治していきましょう。      

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