入れ歯を使用されてらっしゃる方には『入れ歯洗浄剤』の使用をお勧めしています。今回はなぜ入れ歯洗浄剤を使用した方が良いのかについてご紹介したいと思います。
口の中にはたくさんのバイ菌が常在しています。歯ブラシで入れ歯を磨くだけだと大きな表面の汚れ(食べカス)は落とせてもばい菌を落とす事はできません。
入れ歯のお手入れで大事なポイントは実はこの『バイ菌』を落とすことなのです。
ばい菌が入れ歯に残ったままだと…
●入れ歯にカビがはえる ●入れ歯にはえたカビが原因で口の中にもカビがはえる(カンジダ菌の増殖) ●虫歯や歯周病になりやすい ●口臭の原因になる ●歯石、着色がつきやすい …といった問題が起こってきます。
口の中でカビが生えてしまうと体にも悪い影響が出てきてしまいます。特に体調がすぐれない時など体の抵抗力が弱っている時にカビの生えた入れ歯を使用していると入れ歯があたる粘膜面が赤く炎症し、痛みが出てきたり、上顎や舌、唇などにもカビが生えてくることもあります。
入れ歯はプラスチックで出来ています。歯磨き粉をつけてお掃除をしてしまうと、かえって入れ歯自体に傷を作ってしまい、ばい菌の住家を作ってしまうことになります。入れ歯を歯磨き粉で磨く事はしないようにしましょう。
ばい菌を除去できる唯一の方法が『入れ歯洗浄剤』の使用です。
効果的な入れ歯のお手入れ方法は…
①歯ブラシで良くみがく(入れ歯の表面が汚れでぬるぬるしていると洗浄剤の効果も効きにくくなります。歯の部分、ばねの部分の汚れもしっかり落としましょう。入れ歯専用の歯ブラシを利用すると効果的です。)
②入れ歯が浸かるくらいのお水(ぬるま湯だとさらに効果的)に入れ歯洗浄剤をいれ、泡がでてきたら入れ歯を浸けるようにしましょう。
③1時間は洗浄液に浸けておく。一晩浸けておくと更に洗浄効果が高まります。
④洗浄後は水洗いしてから使用する。洗浄剤を毎日使用する事で入れ歯を清潔に保つことが出来ます。
入れ歯があたる粘膜も体の細胞のひとつで呼吸をしています。ずっと入れ歯を付けたままだと粘膜も弱ってしまいます。入れ歯を洗浄する時間は粘膜を休めてあげる時間だと思って下さい。
カビのはえた不潔な入れ歯を使用する事で逆に体の健康を損ねてしまうこともあります。正しくお手入れを行い、快適に使用できるようにしましょう。