みなさん、食事の時間はどれくらいかけているでしょうか。最近の食事は昔に比べ、やわらかくなっているものが多く好まれます。
大げさに言えば、あまりかまなくても押しつぶして飲み込めるものもあります。
そのようなこともあり、また時間がないという忙しいスケジュールもあったり、とにかく食事の時間が非常に短くなっている傾向があります。食事の時間が短いということは、『噛む回数』も必然的に減ってきます。
参考までに、一回の食事にかける時間と噛む回数を比較してみると…
弥生時代 ⇒約51分 約3900回
鎌倉時代 ⇒約29分 約2654回
昭和はじめ ⇒約22分 約1420回
現代 ⇒ 約11分 約620回
とのデータがあります。昔は食材も調理の方法もしっかり噛まないといけないものが多かったようですが、現代と比べると40分も違うなんて驚きです。
しっかり噛むことは次のような効果があります。
●脳の働きがよくなる
●食べすぎを防ぐ
●ストレスの軽減
●精神状態の安定
●唾液の分泌
しっかり噛む事で脳の働きがよくなることは年齢とは関係ありません。高齢者の方でも鍛えれば脳は発達していきます。
例えば、認知症に関してですが、20本以上歯が残っている人と比較したときに
①歯がほとんどなく入れ歯も使用していない人 ⇒ 認知症発症率 1.9倍
②かかりつけ医院がない人 ⇒ 認知症発症率 1.4倍
このようなデータがあります。しっかり噛める為には歯がしっかり残っていないと難しい場合があります。抜けた歯の部分をそのままにしていると歯は傾いたり、移動することがあります。
そのことで、全体的に噛み合わせが変わってきて食事がしにくくなることもあります。
そのようにならないためにも、歯がなくなるリスクの予防(虫歯、歯周病予防)が日ごろから大切です。
自分では気づかない部分もありますので、ぜひ自分の健康の維持のためにもかかりつけ歯科医院を決め、定期健診でチェックしてもらうことをお勧めします。